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屠殺場での豚係留時に必要な面積

屠殺場に連れてこられた豚が、超過密状態で係留されていることが、国内の複数の屠殺場で確認されています。

立ち上がり、横臥(体を横たえること)し、方向転換するための十分なスペースを与えることが、国際獣疫事務局(OIE)のコードで規定されていますが、これが守られていない状態です。

国際獣疫事務局(OIE)の規定
1) もともとの動物の集団は、可能な限り一緒に飼育し、それぞれの動物には、立ち上がり、横臥し、方向転換するための十分なスペースを与えること。お互いに敵対関係にある動物たちは、引き離されるものとする。
2) つなぎ縄や個別のストールが飼養される場合は、動物が怪我や苦痛を受けることなく、立ち上がり、横臥できるようにすること。

たとえば「と畜場A」では、豚1頭に与えられている面積は0.54㎡でした。その場合、110kg程度の豚であれば、立った状態でいることや体を横たえずまっすぐうずくまる状態で寝る(胸骨臥位)ことは可能と思われますが、横臥(側臥位)はできません。※母豚の場合はいずれも不可能です。
また、ゆとりを持って側臥位になれない時間が長いと、特に気温や湿度が高い場合や、眠りたい時簡(日暮れから夜明け)までは適切とは言えません。

「と畜場B」は細かい数値は把握できていませんが、明らかに不適切な状態でした。

とるべき解決策

一義的には現在の施設を全体的に改修し、広さと、いじめられる豚の回避場所を設けることを推薦しますが、現行の施設でも改善は可能です。2つの方法が考えられます。

  1. 科学的に証明された適切とされる面積を確保すること
  2. 計画的入荷をすることで豚の係留時間を0~3時間に抑え、立位で過ごさせることを前提とすること

※輸送時の負担を考慮に入れること(トラックに積んだまま夜間を過ごすのでは、飲水が絶たれることなどによりアニマルウェルフェアはより低下する)

1の適切な面積とは

110kgの豚の場合、1.0727㎡は最低限必要であると考えられます。しかし夏場であったり長時間に渡る係留になる場合は、ぎりぎり横たわれる程度のこの面積では不十分であると考えられます。

以下が研究や法規制に用いられている計算方法です。

計算式:アロメトリックアプローチ
(A (space allowance in m2) = k (constant) xW0.67 (body weight2/3))

(Petherick、1983、Baxter、1984)

PetherickとBaxterは、k値を胸骨臥位豚(k= 0.019)および側臥位の豚(k=0.047)と提唱*2
※係数kは温度などの状況により異なる。
K=0.047の場合: 110kg以上の豚に必要な面積は1.0727㎡
※EU指令では110kgの豚の最低面積は1㎡とされている*3

豚の活動率などを考慮して、係数は0.034という示唆もある*1
K=0.034の場合:110kg以上の豚に必要な面積は0.7929㎡
※ニュージーランドのPigs Code of Welfare 1 October 2018では最低0.03、推奨される数値として0.047が推奨されている。

畜産技術協会は「参考」として0.033の係数を用いている*4。
K=0.033の場合:110kgの豚に必要な面積は0.7695㎡

※オーストラリアのクインランド州のように成人豚は1.4㎡必要とするところもある。*5

※「豚の福祉と生産衛生を考慮した輸送・食肉処理施設における取扱および処理の指針(押田敏雄 2013 麻布大学獣医学部)」には「面積 : ペンは長方形とし,一頭あたりの必要面積は,0.4∼0.45 m2とする。」と書かれているが、これは立位の場合であるため、参照にする場合はと畜までの待ち時間がない場合にのみ、適用可能であり、通常使えない数字であることに留意すること。

運用でこの面積を確保することは可能では?

係留時間が2時間を超える場合は、これまで1つの檻に詰め込んでいた豚を、2係留所に分けて収容すればよいのです。そのためには、全体的に係留時間を短くする必要があり、農家は指定された搬入時間に到着するように配慮することが必要です。

農家もと畜場も、様々な理由をつけ、できないと考えることでしょう。しかし、アニマルウェルフェアの優先順位をあげることを、多くの市民は望んでいます。
世界はもちろん、社会問題に疎い日本においても、そのながれはあるのです。

最後に、市民にできることは、声を届けていくです。しかし、そもそも屠殺場に運ばれてくる動物の数を減らすため、消費者地震が畜産物を手放すことが、もっとも確実な方法あることはいうまでもありません。

*1 http://www.welfarequality.net/media/1003/information_resource.pdf
*2 https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.2903/j.efsa.2005.268
*3 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32008L0120
*4 http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/H29/awguideline_the4edition/pig_awguideline_the3edition.pdf
*5 https://www.daf.qld.gov.au/business-priorities/animal-industries/pigs/managing-a-piggery/housing-pigs/basic-housing-requirements

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 出典・引用元WEBサイト: NPO法人アニマルライツセンター 毛皮、動物実験、工場畜産、犬猫等の虐待的飼育をなくしエシカルな社会へ

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