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孤独なゾウの環境改善を!おびひろ動物園・遊亀公園動物園

2016年現在、日本にいる孤独なゾウは11頭、その中でも特に環境の酷い動物園に対し、改善の要望を行いました。しかし、状況は芳しくありません。
この11頭のゾウたちの環境改善、およびゾウの飼育をやめるよう、意見を届けてください。

▼ 北海道 おびひろ動物園 | ▼ 山梨 遊亀公園付属動物園 |

おびひろ動物園

帯広市が所管するおびひろ動物園には、ナナ(メス・1961生)がいます。
コンクリートの地面、小さなプール、そして面積が狭く、おもちゃもありません。以前はもう一頭のメスのゾウがいましたが、1999年に死んで以来、17年間(2016年現在)一人ぼっちで過ごしてきました。

このおびひろ動物園のナナの環境改善、および今後増を導入しないことを要望しました。

これに対し、文書での回答はいただけませんでしたが、電話での話となりましたが、改善の見込みが現状ないことがわかりました。

まず、ナナは54歳と高齢です。設備に資金を投資をしたとしてもナナが生きられるのは長くてあと10年ほどであり、お金をかけることは難しいということです。
気性は荒くないようで、飼育員はナナと触れ合うことが可能ですが、飼育員が掃除をしたり足の裏を掃除したり水をかけるなどする時間は、1日のうちたったの1時間~1時間半程度。それ以上は人的リソースを割くことができないそうです。
その人的リソースを増やすことはできないのかという点についても、ゾウにお金をかけることはないだろうという見解でした。ゾウ同士でなくとも、人とのコミュニケーションが取れることは重要な事です。一日1時間ではなく、本来なら専属の飼育員が数名居るべきです。

少しでも退屈を紛らわすためのおもちゃの導入についても後ろ向きです。かつてはタイヤを与えていたこともあったが、壊されてしまった、またおもちゃを来園者に投げるなどしてしまっては危険だというのです。同じものをずっと置いておいてもそれはエンリッチメントにはなりません。常に新しい物を与え続け、生活に刺激を与え続けることが必要なのです。難しいことではなく、タイヤでも、丸太でも、大きなボールでも毛布でも、与え続け、壊れたものを回収していくだけでも彼女の人生にほんの少しの慰めにはなることでしょう。しかし、これは「危険かもしれないから」という理由で努力しないというのです。しかし、砂や草、布製のもの、大きな柔らかいボールなど、考えることはできるのではないでしょうか。

また、国内の別のよりよい環境の動物園にナナを移送することについては、ナナは帯広市の財産であり市民から愛され地得るため、手放すことはできないという考えです。

ただし、現在の施設がゾウにとって良いものではないことは理解されており、今後(ナナの死亡後)ゾウを導入することは難しいと考えているとのことでした。

おびひろ動物園のナナ、少しでも改善されるよう、帯広市にお願いをしてください。
ナナを別の動物園、または海外のサンクチュアリに移転させるようお願いをしてください。

そして、今後ゾウを飼育しないことを要望してください。

?帯広市政策推進部政策室

?おびひろ動物園

遊亀公園付属動物園

遊亀公園付属動物園には、メスの象テルがたった一人で孤独に暮らしています。1978年生の38歳(2016年現在)です。
山梨県民からは「踊る象」として親しまれていると書いている方も多数います。テルは踊っているのではなく、常同行動(精神的なストレスからくる異常行動)を起こしています。鼻を振り続ける、足でステップを踏み続ける、同じルートで檻の中を何度も歩き続けるなどの行動を見かけた際は、必ずその地域の動物愛護担当の課に通報をして改善を求めてください。市民の声、利用者の声が集まることが動物たちの唯一の希望です。山梨県の場合は動物指導センターがあります。電話055-273-5034
遊亀公園付属動物園は、施設全体の全面建替の構想があります。そのため、建て替え後の象の環境は多少良い物になる可能性はあります。しかし、その建替の計画書を踏まえた以下の質問及びようぼうをおこないました。

甲府市長 樋口雄一殿

甲府市遊亀公園付属動物園整備計画(案)に関するゾウのテルの飼育改善、その他動物への配慮を求める質問及び要望書


私たちアニマルライツセンターは人と動物が穏やかに共存できる社会を目指し1987年から活動を続けるNPO法人です。

2016年5月末、東京にある井の頭自然文化園のゾウはな子が亡くなったことは、日本、および世界で大きな話題になりました。日本国内の声と世界の声の内容は少し異なり、世界中がはな子の飼育環境の悪さに驚き、改善を求めていました。しかし、改善はなされないまま、はな子の長い人生は終焉を迎えました。
甲府市が管理されている遊亀公園付属動物園にも、1978年から飼育されている孤独なアジアゾウのテルがいます。その飼育環境、飼育方法は、はな子同様に改善の必要があるものであると私たちは考えています。
ゾウの特性、本能、欲求を理解したうえでの改善をお願いいいたします。
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参考:ゾウはどんな動物なのか

ゾウは一日16~20時間活動を続け探索しながら採食し続ける動物です。活動時間の90%以上を採食に費やしています。残りの時間を使って、水浴びをし、泥浴びや砂浴び、仲間とのコミュニケーション、睡眠などを行います。
この行動欲求を満たすことが重要で、退屈であることはゾウを精神的に追い詰めます。
アジアゾウの発する低周波は、1.6km先にまで届き、それだけ広範囲の移動やテリトリーを前提としています。
社会性、群れとのつながり、家族との愛情がとても強く、特に雌はともに子育てを分担したり、仲間を看病するなど、人間と同等もしくはそれ以上に愛情深い動物です。時には雄も他の雄と小さなグループを作ります。
アジアゾウは熱帯林、草原で暮らしており、高地にも登ります。さらに長距離を泳いで移動することも可能です。
人間と同程度に長い寿命の間、自然界のゾウは多様な人生を歩みます。人間よりも長い22ヶ月間の妊娠期間を経て生まれたゾウは、約4年間の母親による子育てとその後の15才程度で成人するまでの成長を群れの中で支えられます。伴侶を見つけ、子を産み、育てます。その人生はまるで人間と同じ経過時間をたどります。
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また、昨年策定されております、甲府市遊亀公園付属動物園整備計画(案)につきましても、遅ればせながら拝読させていただきました。こちらの計画を含め、下記質問と要望をさせていただきいます。

■質問

質問1:
甲府市遊亀公園・付属動物園整備計画(案)P11に明記されている、「現行施設規模と望ましい整備水準の比較」の中の望ましい整備水準とされる飼育面積(放飼場1000㎡)は確保されるお考えでしょうか。

質問2:
動物を本来あるべき場所から引き離し市民の娯楽に利用する立場であることから、動物たちの適切な飼育環境の確保は最優先課題であると認識しています。しかし、甲府市遊亀公園・付属動物園整備計画(案)P37の中で、「②適切な動物飼育環境の確保」が重要項目として位置づけられていないのはなぜでしょうか。

質問3:
甲府市遊亀公園・付属動物園整備計画(案)P50 には、「動物の行動を誘発する環境エンリッチメントにより、 飼育動物の活動性と行動の多様性を高めます。」とありますが、環境エンリッチメントだけでは小さく変化のないエリア(例え1000㎡だったとしても)では動物本来の活動性や行動の多様性は高まりません。行動エンリッチメントはより重要であり、そのためのトレーニングを受けた十分人数のスタッフの配置が必要になります。このことはこの計画には書かれていませんが、計画の一部に入っているでしょうか。

質問4:
甲府市遊亀公園・付属動物園整備計画(案)P61のイメージの中で、「昔から変わらないゾウの姿に懐かしさを感じ、」と書かれていますが、昔私達が日本で見てきたゾウは狭い檻で異常行動を繰り返すかわいそうなゾウです。本来の行動をするゾウを私たちは日本国内で見たことがありません。このことは改善されますでしょうか。

■要望

要望1:ゾウのテルを手放し、海外のサンクチュアリ、又は群れ飼育が可能な施設へ移動させること
多くの国にサンクチュアリが存在しています。一度連れてきた大型動物の移送は大変なことですが、不可能なことではありません。また日本初の倫理的な取組みとして社会からの評価を得られることも間違いがありません。

要望2:上記移動が実現するまで、施設面と行動面でのエンリッチメントを行うこと
エンリッチメントの例
屋外面積を1000平方メートル以上に広げること
砂および土の地面、複雑性のある地形やデザインに変えること
水浴ができる流れのある水場を作ること
行動欲求を満たす刺激を与え続けること
ゾウのエンリッチメントのためのスタッフを配置すること
上記以外にも様々なエンリッチメントの方法が海外で確立されています。本来活発に動く16時間を満たすための環境および行動エンリッチメントを行って下さい。

要望3:テルを最後に、今後ゾウを飼育しないこと
ゾウを適正に人間が飼育することは大変難しいことです。海外の多くの動物園がゾウの飼育を辞めることを宣言しています。ゾウを適正に飼育できないことを認識いただき、テルが居なくなった後、ゾウを二度と飼育せず、檻に閉じ込めないという判断をして下さい。

要望4:環境教育の方法、考え方について、再検討し、正しい自然や動物との関係性を学ぶことの出来る方法に変えること。
甲府市遊亀公園・付属動物園整備計画(案)の中の環境教育を実現する方法として、生きた動物との触れ合いが含まれていますが、通常、見知らぬ人から触れられることでストレスを感じない動物はいません。人と動物との関係、人と自然との関係を学ぶ上で、動物に一方的にストレスを与える方法をとることは、正しい関係を学ぶことにつながりません。
上記同様に出張動物園についても、手軽に用意された動物との接触で、正しい人と動物との関係、人と自然との関係を学ぶことはできません。(※生きた動物を連れ出して行う出張動物園でなければ、出張動物園についてはご放念下さい。)



ゾウのテルが飼育されている無機質で退屈な環境に、大変心を痛めております。テルの常同行動を、ゾウのダンスなどと誤った認識で喜ぶようなことを、来園した子どもや大人たちにさせるべきではありません。
改善の方法は上記以外に多くあります。どうか、寿命までのあと約20年を、人間のためではなく、テル自身のために使えるよう、改善をして下さい。小さなことでも構いません。なにかしらの改善をしていただけますよう、切にお願い致します。

また、甲府市遊?公園・附属動物園整備計画についても、人の視点だけでなく、動物の視点を新たに加え、動物の生活の質(QOL)を重視し、そこに暮らさざるをえない動物たちにとっての適切な飼育環境が保持されることを前提として下さい。


4点の質問と、4点の要望についてご検討いただき、貴市のお考えを下記連絡先までご返答くださいますよう、お願い致します。


この質問に対し、甲府市からのご回答では、

質問1:
できる限り動物園の敷地面積を拡張することとしましたが、公園全体の面積を勘案した中で、都市公園法の規定により、動物園の面積を決定。
その中で、現段階では、象の飼育スペースは約500㎡を確保する予定とのことで、適切とされる1000㎡が半分に縮小されたことがわかりました。

質問2:
「人と動物に優しい環境を作ること」を個別の施策である「適切な飼育環境の確保」により上位に当たる基本方針2となっているとの回答でしたが、基本方針を具体化したと考えられる動物展示施設の検討の中で、「動物展示施設の検討」「動物との繋がりを感じられるスペースの拡充」 よりも、「適切な動物飼育環境の確保」が軽視されています。人が楽しむ(展示を工夫することで人が楽しむ、またはふれあい等が予測される)ことのほうが、動物を適切に飼育することよりも重んじられていることは、動物園が主張する種の保存や教育が建前であることを明確に物語っています。

質問3:
飼育環境の質の向上を図り、動物福祉を意識した行動エンリッチメントについては、明文化はしていないが、環境エンリッチメントと併せ、参考事例頭を調査研究する中で、職員研修などを通じ「高い技術を持った職員の育成」に努めていく 都の回答でした。
しかし、残念ながら、行動エンリッチメントにはお金がかかります。人員は相応の人数が必要ですし、道具なしに実現することも困難と考えられます。そのため、明文化および予算化が必要な箇所と考えられ、甲府市の認識レベルでは実現が危ういと感じます。

質問4:
個体がデリケートであることから、ストレスを感じさせないよう、現在の場所で引き続き飼育することとし、昔から変わらない場所で飼育されている姿に、懐かしさを感じて欲しいとの主旨でした。
しかし、移動に耐えられないのではないかと感じさせるほどテルをデリケートにしたのは、この動物園の飼育環境、飼育方法であるでしょう。変化のない環境、やることのない時間、これらは動物を追い詰めていきます。テルの状況が改善されるのか、不安に感じます。

■要望

要望1:ゾウのテルを手放し、海外のサンクチュアリ、又は群れ飼育が可能な施設へ移動させること
テルの繁殖適齢期を勘案すると、繁殖可能な施設への移動は考慮しなければならないが、市民から寄贈された甲府市の重要な財産であり、また市民に愛されているため、他の施設への移動は難しいとの回答でした。
テルの利益よりも、甲府市民の利益のほうが重要であるとの判断ですが、孤独であるということは、それだけで群れで暮らす動物にとって大変酷な状況です。動物園での不適切飼育の問題解決の難しさを顕著に表しています。

要望2:上記移動が実現するまで、施設面と行動面でのエンリッチメントを行うこと
質問1、3参照

要望3:テルを最後に、今後ゾウを飼育しないこと
敷地面積が狭く、動物園の社会的な役割である「種の保存(繁殖)」が、象では果たせないことが危惧されますことから、今後につきましては、象を導入することは出来ないものとして、検討するとの回答でした。
このすばらしい判断を皆さんからも後押ししてください。

要望4:環境教育の方法、考え方について、再検討し、正しい自然や動物との関係性を学ぶことの出来る方法に変えること。

地球上に様々な動植物が生息していることを、書籍や映像からでは得ることのできない、動物の臭いや鳴き声、温かみなどを実際に体験することによって、生命の尊さや生態系、自然環境への理解に繋げるきっかけにするような取り組みを行うとのことでした。
しかし、山梨県には豊かな自然があり、野生動物が多数生息しています。檻の中で囚われた動物を体験することでは、正しい環境意識を学ぶことは出来ません。また、人々は野生動物と檻の中と外という状況で出会うべきではありません。そこからえられる情報は、誤った情報ではないでしょうか。

甲府市、および遊亀公園付属動物園にあなたの意見を届けてください。そして常同行動や異常行動を見かけた際は動物指導センターに通報し指導を求めてください。

甲府市 市民の声ご意見箱
建設部 まち保全室 公園緑地課 動物園整備係宛


遊亀公園付属動物園 電話 055-233-3875

山梨県 動物指導センター 電話 055-273-5034

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