... TOPIX

「粘着シート」タイプのねずみ捕り



粘着シートタイプのネズミ捕りは、捕らえられた動物を長時間にわたり苦しめじわじわと殺す残酷な駆除方法のため、諸外国では禁止している国や企業もあります。使いやすい、処理が楽という人の都合だけを考え、動物へのないもの、それがこの粘着シートタイプのねずみ捕りです。


動画:PETA

「粘着シートタイプ」にかかったネズミは、逃れようとストレスで血を吐いて、長時間にわたって苦しみます。下を向いた状態で貼り付けられた場合は徐々に窒息死します。鳥や子猫がこの罠にかかって死んでしまうこともあります。
捨てるときは生きていても、そのまま粘着シートをパタンと閉じてゴミに出されることがほとんどです。
少し手間はかかりますが、このような暴力的ではない方法でネズミを防ぐことはできます。

代替法

  • 家中の食べものやせっけんなどを全部片付ける。
  • 進入口を塞ぐ。
  • ねずみの通り口はねずみの脂で黒くなっています。ドブネズミなら大体下水からあがってくるので、下水口を塞ぐのが効果的です。(ふさぐ場合、アルミだとねずみが齧って穴をあけてしまうので、ステンレスなどのほうがよい。)
  • もし対象がクマネズミであったなら、クマネズミはドブネズミよりずっと賢いため、様子が変わることで警戒して逃げ出すこともあります。(センサーで光が出る器具を設置するなど)
クマネズミ、ドブネズミの見分け方。
天井裏を走り回っているのならクマネズミの可能性が高い。ドブネズミに比べてクマネズミは小さい。ドブネズミは小豆大の糞、クマネズミは米つぶ大の糞。

粘着シートタイプのねずみ捕りを禁止している国や企業

  • オーストラリアのビクトリア州が使用を禁止
  • 2015年1月1日、ニュージーランドが販売と使用を禁止
  • Albertsons, CVS, Dollar Tree, Rite Aid, Walgreens, Safewayなどの企業
  • アメリカの33の空港
    Albuquerque International Sunport,Bolton Field Airport,Boston Logan International Airport,Bradley International Airport,Buffalo-Niagara International Airport,Dallas Executive Airport,Dallas Love Field,Dallas/Fort Worth International Airport,Danielson Airport,Eagle Creek Airpark,Eppley Airfield,Groton-New London Airport,Hartford-Brainard Airport,Hendricks County Airport–Gordon Graham Field,Indianapolis Airport Downtown Heliport,Indianapolis International Airport,Indianapolis Metropolitan Airport,Indianapolis Regional Airport,John C. Tune Airport,John Glenn Columbus International Airport,Manchester Boston Regional Airport,Memphis International Airport,Millard Airport,Nashville International Airport,Niagara Falls International Airport,North Palm Beach County General Aviation Airport,Ontario International Airport Authority,Palm Beach County Glades Airport,Palm Beach County Park Airport,Palm Beach International Airport,Rickenbacker International Airport,Waterbury-Oxford Airport,Windham Airport


法的な問題

「害獣」とされている”いえネズミ(ドブネズミ、クマネズミ及びハツカネズミ)”は鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の対象から外されています。動物の愛護及び管理に関する法律、同法に基づく動物の殺処分方法に関する指針」の対象となるかどうかは判断が分かれるところです。この法律は人の純粋に野生下にある動物は対象としないものと解釈されているからです(動物愛護管理業務必携参照(2016年版))。しかしいったん捕まえて粘着シートに保定した以上、人の占有下にあるとみなされ同法、指針が適用されると考えることもできます。同法、指針が適用されるのであれば、このような苦しめる殺し方は法令に反するものといえます。動物の愛護及び管理に関する法律 第四十条には、動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。と記載されているからです。

自治体が粘着シートタイプねずみ捕りを無料配布

2015年6月 東京都渋谷区で、年間53万円の税金を使い、この粘着シートタイプのねずみ捕りを無料配布していることが分かりました。渋谷区にあるマンションでは受付入り口に粘着シートねずみ捕りを積み上げて「ご自由にお取りください」という紙が貼りつけられていました。
渋谷区保険絵生活衛生課に確認したところこの粘着シートねずみ捕りは年間6,570袋、渋谷区内の町会に配布されているということでした。

渋谷区役所へ要望
2015.7.1粘着シートタイプねずみ捕りの残酷性、代替法、諸外国の規制を記載し、このシートの無料配布を渋谷区へ求めたところ、下記の回答がありました。


東京都小金井市でも、粘着シートタイプのねずみ捕りを配布
2015.8.5渋谷区と同様の要望をしたところ、下記の回答がありました。

平素は、小金井市の環境行政にご理解ご協力いただき、ありがとうございます。先日メールにてご意見いただきました、本市が市民の皆様に配布しているねずみの駆除道具の件ですが、ご指摘の通り、ねずみの防除策として最も重要なのはねずみの餌になるものを置かないこと、及びねずみの進入口を塞ぐことであると市としても考えており、今後市民の皆様へのより一層の周知を図ってまいりたいと考えております。なお、ご提案のありました「家中の食べ物や石けんなどを全部片付ける」、「下水口をステンレスで塞ぐ」という対策については、必ずしも現実的ではないということと、市民の皆様から市に寄せられている、現に発生しているねずみの駆除についての対応の問い合わせへの対応としては、現時点では市民の皆様にとって取り扱いが比較的安全かつ容易であることなどの観点から判断すると、粘着シートタイプの駆除道具の配布は止むを得ないと考えております。ただし、今後も市としてよりよい防除方法を研究し、より適切な方法があれば、市民の皆様にそれを周知していくことは考えてまいりたいと思いますので、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

小金井市環境部環境政策課環境係


情報をお寄せ下さい

両自治体の回答を見ると「できるだけ苦しませない」という最低限の配慮よりも「住民が取り扱いやすい」ことが優先されてしまっています。ねずみ駆除業者に話しを聞いたところ「粘着シートも賢いネズミは覚えてしまって、かからなくなる」ということでした。粘着シートを使用しても結局いたちごっこでネズミの苦しみと死骸だけが累積していきます。イノシシやシカの駆除と同様、根本的な解決とはいえません。

今後も粘着シートのネズミ捕りを配布している自治体には同様の要望をしてまいります。ARCまで情報をお寄せ下さい。→ sato@arcj.org

関連記事

ページ上部へ戻る